こんにちは、産業医の武神建之です。
みなさんは、夏休みをどのように過ごしたでしょうか? 日本人の有給取得率は、厚生労働省の調査でも、旅行会社エクスペディア社の調査でもだいたい50%前後です。これは世界の中で、もっとも低いと言われています。
実は、安倍内閣の「働き方改革」が始まる前から、政府は平成27年に公表した「第4次男女共同参画基本計画」のなかで「2020年までに、有給休暇の取得率を70%にする」という目標を掲げています。
有給休暇ちゃんと取ってますか?
あなたの有給休暇は、どうなっていますか?「しっかりと取れている」「周りが休んでいないなどの理由で取れていない」、または「この時期に休む必要がないから取っていない」など、いろいろな意見があると思います。
今回は、日本人の有給休暇の取り方について、少し考えてみたいと思います。
私の産業医クライエントの最高有給消化率は90.8%です。その会社では、約70%の人が、有給消化率100%でした。一方、クライエントにおける最低有給消化率は30%台でした。
また、ある有給休暇消化率55%の会社で、社員の有給休暇取得状況を調査したところ、社員の4分の3は70〜80%の消化率でしたが、残りは5日以下(20%以下)でした。部門や性別、入社年数などでは大差はありません。
なので、「有給消化率の低さ」は会社の仕組みなどの問題というより、社員一人ひとりの要因が大きいと思われます
有給休暇を積極的に取りに行く
私は8月下旬に、今年は有給休暇を積極的に取りにいったという社員さんと産業医面談をしました。営業職のAさん(男性・30代)は、上のお子さんが小学生になった昨年、子供の成長と共に子供と過ごせる時間は限られていることに気づいたそうです。
そこで有給休暇を会社から取らせてもらうという意識から、今年の夏は、仕事量を減らして、自ら有給休暇を取りにいくことに挑戦したそうです。
「昨年までは、夏は週末を含めた3連休を2回くらい取っていましたが、今年は毎週末と金曜日か、月曜日(場合により両方)に休みを取ることにしました」
彼はそう語り、真剣に仕事をするのと同じように、真剣に仕事を減らし、休息を取ることに意識を向けたのです。
一時的に仕事量を減らすために、6〜7月に仕事の結果を出すよう頑張り、8月は取引先に連絡や提供サービスが多少おろそかになることを事前に理解してもらうなど、休みを「取る」ために積極的に動きました。
そうしてみると、「案外、休めるものだな」というのがこの社員の感想でした。それ以上に、休むことで得られるもの、初めての経験が、いろいろあったようです。
https://bizspa.jp/post-62203/
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みなさんは、夏休みをどのように過ごしたでしょうか? 日本人の有給取得率は、厚生労働省の調査でも、旅行会社エクスペディア社の調査でもだいたい50%前後です。これは世界の中で、もっとも低いと言われています。
実は、安倍内閣の「働き方改革」が始まる前から、政府は平成27年に公表した「第4次男女共同参画基本計画」のなかで「2020年までに、有給休暇の取得率を70%にする」という目標を掲げています。
有給休暇ちゃんと取ってますか?
あなたの有給休暇は、どうなっていますか?「しっかりと取れている」「周りが休んでいないなどの理由で取れていない」、または「この時期に休む必要がないから取っていない」など、いろいろな意見があると思います。
今回は、日本人の有給休暇の取り方について、少し考えてみたいと思います。
私の産業医クライエントの最高有給消化率は90.8%です。その会社では、約70%の人が、有給消化率100%でした。一方、クライエントにおける最低有給消化率は30%台でした。
また、ある有給休暇消化率55%の会社で、社員の有給休暇取得状況を調査したところ、社員の4分の3は70〜80%の消化率でしたが、残りは5日以下(20%以下)でした。部門や性別、入社年数などでは大差はありません。
なので、「有給消化率の低さ」は会社の仕組みなどの問題というより、社員一人ひとりの要因が大きいと思われます
有給休暇を積極的に取りに行く
私は8月下旬に、今年は有給休暇を積極的に取りにいったという社員さんと産業医面談をしました。営業職のAさん(男性・30代)は、上のお子さんが小学生になった昨年、子供の成長と共に子供と過ごせる時間は限られていることに気づいたそうです。
そこで有給休暇を会社から取らせてもらうという意識から、今年の夏は、仕事量を減らして、自ら有給休暇を取りにいくことに挑戦したそうです。
「昨年までは、夏は週末を含めた3連休を2回くらい取っていましたが、今年は毎週末と金曜日か、月曜日(場合により両方)に休みを取ることにしました」
彼はそう語り、真剣に仕事をするのと同じように、真剣に仕事を減らし、休息を取ることに意識を向けたのです。
一時的に仕事量を減らすために、6〜7月に仕事の結果を出すよう頑張り、8月は取引先に連絡や提供サービスが多少おろそかになることを事前に理解してもらうなど、休みを「取る」ために積極的に動きました。
そうしてみると、「案外、休めるものだな」というのがこの社員の感想でした。それ以上に、休むことで得られるもの、初めての経験が、いろいろあったようです。
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