立憲「次の内閣」は防衛相を兼務に 泉代表「実際の内閣では大変」「常態化はあまり考えられない」
立憲民主党の泉健太代表が2022年9月16日の定例会見で、新執行部が発足させた「ネクストキャビネット」(次の内閣、NC)で、外相と防衛相が兼務になっている事情について説明した。
NCは「ネクスト総理大臣」に泉氏、「ネクスト内閣官房長官」に長妻昭政調会長...といった陣容で、「ネクスト外務・安全保障大臣」には玄葉光一郎元外相をあてている。外相経験者の登板で政策立案能力を高める狙いがあったとみられるが、防衛相が単独の役職になっていないことについて、政権交代への本気度が問われるとして疑問視する声が相次いでいた。泉氏は、実際の内閣を構成する自民党よりも議員数が少ないとして「ある程度分野を集約したりという形で、ネクストの大臣を表現することはある」などと説明。今後人数を増やす可能性にも言及した。
記者会見する立憲民主党の泉健太代表(写真は立憲民主党配信の動画から)
「自分たちが政権担当時にその顔ぶれで組閣するとのコンセプトになりえない」
この「ネクスト外務・安全保障大臣」をめぐっては、民主党政権で官房副長官を務めた経験がある松井孝治・慶大教授が「それじゃ『次の内閣』つまり自分たちが政権担当時にその顔ぶれで組閣するとのコンセプトになりえない。泉代表はそこまで非現実ではないと信じたい」とツイッターで指摘し、再考を求めた。09年に民主党が政権を取る直前の「次の内閣」で、松井氏は「ネクスト内閣府担当大臣」を務め、泉氏は副大臣だった。
米山隆一衆院議員は「まあこれは良くないですよね」。その上で次のようにつづり「立候補」した。
「私は無所属ですが、誰もなり手がいないってことなら、防衛大臣に立候補させて頂きます。限られた防衛予算で、最新の技術と戦術を採用し、隊員が誇りを持って務められる組織を築き、効率的かつ効果的な防衛体制を築いて御覧に入れます」
「ある程度分野を集約したりという形で、ネクストの大臣を表現することはある」
外相と防衛相が兼務になっている問題を記者会見で問われた泉氏は、「防衛大臣と外務大臣兼務ができるのかというのは、実際の内閣では相当大変だと思う」とした上で、稲田朋美防衛相(当時)が17年に南スーダン派遣PKO部隊の日報非開示問題で引責辞任し、岸田文雄外相(同)が1週間にわたって防衛相を兼務した経緯に言及した。テクニカルには兼務は可能だとの考えを示した形だが、「実際には、政権与党になったときに、それを常態化させるというのは、あまり考えられないと思う」とも。今後「閣僚」の人数を増やしたり、新しい分野を切り出して「閣僚」ポストを設けたりする可能性もあるとした。
立憲は自民に比べて人数が少ないとして、
「ある程度分野を集約したりという形で、ネクストの大臣を表現することはあるので、今回はこういう形でスタートしたということだ」
などと話した。
この日の会見冒頭、米山氏が立憲に入党する意向を示しているとして、泉氏は
「私も今日、この後会う予定にしている。ともに戦ってくれる仲間に加わると認識しており、とても素晴らしいこと」
と歓迎した。「閣僚」の具体的な修正人事案については
「今何か、具体的に想定しているものがあるわけではない」
という泉氏だが、党内での米山氏の処遇も焦点になりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)
https://www.j-cast.com/2022/09/16446049.html
立憲民主党の泉健太代表が2022年9月16日の定例会見で、新執行部が発足させた「ネクストキャビネット」(次の内閣、NC)で、外相と防衛相が兼務になっている事情について説明した。
NCは「ネクスト総理大臣」に泉氏、「ネクスト内閣官房長官」に長妻昭政調会長...といった陣容で、「ネクスト外務・安全保障大臣」には玄葉光一郎元外相をあてている。外相経験者の登板で政策立案能力を高める狙いがあったとみられるが、防衛相が単独の役職になっていないことについて、政権交代への本気度が問われるとして疑問視する声が相次いでいた。泉氏は、実際の内閣を構成する自民党よりも議員数が少ないとして「ある程度分野を集約したりという形で、ネクストの大臣を表現することはある」などと説明。今後人数を増やす可能性にも言及した。
記者会見する立憲民主党の泉健太代表(写真は立憲民主党配信の動画から)
「自分たちが政権担当時にその顔ぶれで組閣するとのコンセプトになりえない」
この「ネクスト外務・安全保障大臣」をめぐっては、民主党政権で官房副長官を務めた経験がある松井孝治・慶大教授が「それじゃ『次の内閣』つまり自分たちが政権担当時にその顔ぶれで組閣するとのコンセプトになりえない。泉代表はそこまで非現実ではないと信じたい」とツイッターで指摘し、再考を求めた。09年に民主党が政権を取る直前の「次の内閣」で、松井氏は「ネクスト内閣府担当大臣」を務め、泉氏は副大臣だった。
米山隆一衆院議員は「まあこれは良くないですよね」。その上で次のようにつづり「立候補」した。
「私は無所属ですが、誰もなり手がいないってことなら、防衛大臣に立候補させて頂きます。限られた防衛予算で、最新の技術と戦術を採用し、隊員が誇りを持って務められる組織を築き、効率的かつ効果的な防衛体制を築いて御覧に入れます」
「ある程度分野を集約したりという形で、ネクストの大臣を表現することはある」
外相と防衛相が兼務になっている問題を記者会見で問われた泉氏は、「防衛大臣と外務大臣兼務ができるのかというのは、実際の内閣では相当大変だと思う」とした上で、稲田朋美防衛相(当時)が17年に南スーダン派遣PKO部隊の日報非開示問題で引責辞任し、岸田文雄外相(同)が1週間にわたって防衛相を兼務した経緯に言及した。テクニカルには兼務は可能だとの考えを示した形だが、「実際には、政権与党になったときに、それを常態化させるというのは、あまり考えられないと思う」とも。今後「閣僚」の人数を増やしたり、新しい分野を切り出して「閣僚」ポストを設けたりする可能性もあるとした。
立憲は自民に比べて人数が少ないとして、
「ある程度分野を集約したりという形で、ネクストの大臣を表現することはあるので、今回はこういう形でスタートしたということだ」
などと話した。
この日の会見冒頭、米山氏が立憲に入党する意向を示しているとして、泉氏は
「私も今日、この後会う予定にしている。ともに戦ってくれる仲間に加わると認識しており、とても素晴らしいこと」
と歓迎した。「閣僚」の具体的な修正人事案については
「今何か、具体的に想定しているものがあるわけではない」
という泉氏だが、党内での米山氏の処遇も焦点になりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)
https://www.j-cast.com/2022/09/16446049.html