立憲民主党の野田佳彦元首相が、安倍晋三元首相の国葬に参列を表明したことが、9月16日にわかった。この表明は、さまざまな方面に物議を醸しそうだ。ある政治部記者がこう話す。
「日本経済新聞の報道によると、野田氏は16日収録のBSテレ東『NIKKEI 日曜サロン』でも、参列の意志を表明したといいます。『元首相が元首相の葬儀に出ないのは私の人生観から外れる。長い間お疲れさまでした、と花をたむけてお別れしたい』と語ったそうです。
立民は泉健太代表を含め、欠席の意志を表明している幹部が多いですが、彼らに対し『わざわざ表明しなくていい』という批判が相次いでいました。そんな中、野田氏の参列表明には、党内にも影響を及ぼしそうです」
《安倍さんの政策には賛否あるし、国葬の法的根拠がないのも確かだが、人の死を政争のネタに利用する野党議員の節操のなさには辟易していたので、まともな意見を言える人が野党にいてよかった。》
《間違いは間違いとして声は上げても、心からの弔慰を否定する権利は誰ももっていない。野田さんの選択は、大いに支持します。》
《反対すれば仕事してると思ってる万年野党の議員には到底分からないこと。こういうときは柔軟な姿勢を見せることが、野党の好感度にも繋がる。》
ネット上では、おおむね野田氏の表明を支持する声が多い。いっぽうで懸念されるのが、立憲民主党内だ。
「泉氏は執行役員9人の欠席を決めたものの、党所属議員に対しては自主判断に委ねていました。
野田氏は執行役員には該当していませんが、首相経験者で党の最高顧問。『重鎮である野田さんが出席するなら……』と、心が揺れる議員も多いでしょう。出欠をめぐって、党内では分裂がおきかねません」(前出・政治部記者)
懸念材料はもうひとつある。野田氏は、議員生活30年以上、駅前での「辻立ち」の演説をいまも続けている。ネット上では、その身を心配する声もある。
《野田さん、辻立ちまだやられている印象があるけど、ちゃんと警備はできているんやろうか》
《ネットでも論争が過激になってる。出席を表明した上で辻立ちする野田さんにはしっかりと警備を!》
首相を務めた人物にしかわからない“覚悟”があるようだ。
https://smart-flash.jp/sociopolitics/201399