低姿勢、疑惑は全否定=安倍首相、言葉選び反論−新たな「内部文書」も・衆院予算委
2017年07月24日19時54分
「加計学園ありきだったのではないか」。
衆院予算委員会の閉会中審査は24日午後も続き、国家戦略特区への獣医学部新設に関し、野党側は追及を強めた。
一方、安倍晋三首相は努めて平静を保ち、言葉を選びながらも「プロセスは適正だった」と反論した。
民進党の今井雅人氏は、政府が学部の設置時期を2018年度と決めたことで、
準備期間が足りなかった京都産業大の開設が難しくなったとし、開学時期も加計学園側だけに伝えたと主張した。
参考人として出席した前川喜平・前文部科学事務次官も「(昨年)9月、内閣府から文科省は
『平成30(2018)年4月開学を大前提に最短のスケジュールを作れ。官邸の最高レベルが言っている』と言われた」と改めて証言。
「(愛媛県)今治市での新設を前提に作った」と強調し、「極めて不公平だった」との見方を示した。
山本幸三地方創生担当相は「京都府と適宜連絡を取って、知事や副知事とも話をしたりしていた」と述べ、加計学園への特別扱いを否定した。
同党の玉木雄一郎氏は、昨年11月8日に文科省内でやりとりされたとされる「加計学園への伝達事項」と題した文書について、手に持って示しながら質問。
同省はこれまで、「法人の利益に関わり、存否を含め明らかにできない」としていたが、松野博一文科相が「存在する」と認めた。
文書は、文科省が加計学園から受けた構想の説明に対し、懸念事項を示して再検討を求める内容。
文科相は「大学設置の事前審査、相談は受け付けている」と説明したが、玉木氏は「紛れもない加計ありきの文書だ」と語気を強めた。
首相は低姿勢を崩さず、「私の友人(加計学園理事長)が関わっているから、疑念の目が向けられていることは十分考えながら、何ができるか真剣に考えたい」などと弁明した。
http://www.jiji.com/sp/article?k=2017072401016&g=soc