「それって残業代、出るんですかあ?」
OA機器部品メーカー営業部長の真島さん(49=仮名)は、10月に営業部に異動してきた平山クン(28=仮名)にこう言われ、ア然とした。
<営業マンのくせに、飲みニケーション拒否。しかも、カネ払え、かよ?>平山クンが部下になって1ヵ月。
コミュニケーションは会議でのやりとりや報・連・相くらいだ。仕事抜きの話は、歓迎会以来ほとんどない。
本人は営業への異動を希望していたらしいし、部員のケアは部長の義務。
ならば……こうした気遣いもあって誘ってみれば、シャアシャアとこんなセリフだ。
「1ヵ月やってみた感想も聞いてみたいからな」。やんわり言うと、今度はこう返してきた。
「労働基準法では、労働時間が1日8時間を超えたら、0.25倍の割増賃金が発生するんでしたよね?キホンテキに」。
黙る真島さんを尻目に平山クンは、「じゃあ、お先に失礼しま〜す」。こう言って颯爽と部屋を出ていった。一人前なのは挨拶だけだ。
社会保険労務士の田北百樹子氏がこう言う。
中略
だからますます姑息になる。数時間で60時間を超えるからと、仕事もないのに会社に居残る。
まるで守銭奴だ。残業時間を代休にあてれば、決まって会社の書き
入れ時に休む。仕事ができない<労基法野郎>は、トバしてしまえばいい。
http://www.huffingtonpost.jp/ozanari/black-company-slave-go-labor-office_b_9270920.html