2年後の五輪・パラリンピックに向けて、東京都内のタクシー業界が変貌(へんぼう)している。
延べ約9千人の運転手が英会話講習を受け、お年寄りも使いやすいワゴン型の新型車は法人タクシー車両の2割以上にまで増えた。中心だったビジネスマンから客層を広げ、苦境を打ち破りたい狙いがある。
「Hospitality Taxi(ホスピタリティータクシー)」。羽田空港国際線ターミナル(東京都大田区)に、こんなステッカーを付けた車両が並ぶタクシー乗り場がある。
運転手が外国人観光客らに「Where are you going?」などと英語で話しかけていた。
業界団体・東京タクシーセンター(東京都江東区)などが2014年に設けた「英会話でおもてなしができる運転手が並ぶタクシー乗り場」だ。
センターが12年に始めた英会話講習の修了者のみが利用できる専用レーンの設置でできた。高塚昌光・企画広報課長は「増え続ける外国人客へのサービス向上が目的」と話す。
「『May I ask』を文頭につけると、『失礼ですが……』と丁寧な表現になります」
https://www.asahi.com/articles/ASL9M5TPLL9MUTIL05D.html