首相、2島先行返還を視野に交渉 年明けロシア訪問へ
シンガポール=竹下由佳、田嶋慶彦、中川仁樹2018年11月14日23時50分
安倍晋三首相は14日、訪問先のシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談し、
1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意した。
56年宣言には平和条約締結後に歯舞(はぼまい)群島、色丹(しこたん)島の2島を引き渡すと明記している。
日本政府は従来、国後(くなしり)、択捉(えとろふ)の2島も含めた北方四島の一括返還を求めていたが、
首相は今後の交渉で2島の先行返還を軸に進める方針に転換した。
日本と旧ソ連が国交を回復した56年の日ソ共同宣言では、平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡すと明記。
2001年のイルクーツク声明ではこの宣言を交渉の出発点とした上で、4島の帰属の問題を解決し、
平和条約を締結することを確認した。
今回の合意も56年宣言を基礎としたが、首相は「4島の帰属」については記者団に言及しなかった。
安倍政権幹部も14日夜、「国後、択捉の2島にはあれだけ人が住んでいるんだから、ロシアが返還するわけはないだろう」と述べた。
政権としては4島の返還を求める姿勢は堅持しつつも、歯舞、色丹2島を優先することを軸に方針転換した形だ。
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