正論大賞贈呈式 安倍首相ビデオメッセージ「真の日本人の精神を取り戻す活動、まさに時代の要請にこたえるものだ」
https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/180219/plt18021921590023-n1.html
安倍晋三首相は19日、都内で行われた第33回正論大賞贈呈式にビデオメッセージを寄せ、
大賞を受賞した文芸批評家の新保祐司氏について
「わが国の悠久の歴史や伝統、文化に裏打ちされた価値観は
世の中がいかに変転しようとも揺らぐことはない。
真の日本人の精神を復活させるとの観点から精力的に取り組んできた
新保先生の活動はまさに時代の要請に応えるものだ」と評価した。
首相のあいさつの詳細は以下の通り。
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新保先生、(正論新風賞受賞の)小川(栄太郎)さん、三浦(瑠麗)さん、
このたびは栄えあるご受賞、誠におめでとうございます。
また、日頃から正論路線を貫いておられる
フジサンケイグループの皆さまに改めて敬意を表する次第です。
近年、人工知能、IoTなど、テクノロジーは目覚ましい進化を遂げています。
今やインターネット、SNSなどメディアは多様化し、従来の紙媒体にとどまらず、
人々が接することができる情報量は加速度的に増加しています。
こうした時代にあっても決して色あせることのないもの、それが「正論」であります。
わが国の悠久の歴史や伝統、文化に裏打ちされた価値観は、
世の中がいかに変転しようとも揺らぐことはありません。
そうした中で伝統的な価値観に立脚し、真の日本人の精神を復活させるとの観点から
精力的に取り組んでこられた新保先生の活動は、まさに時代の要請に応えるものであり、
心から敬意を表する次第です。
小川さんも政治から外交、安全保障まで幅広い分野にわたって、
切れ味鋭い評論活動を進めておられますが、その基礎となっているのは
源氏物語をはじめとした古典から現代文学まで、
日本人の核となる精神文化に対する深い洞察である、そう確信しています。
「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ」。
以前、対談の折に新保先生から教えていただいた松尾芭蕉の言葉です。
保守の精神を追い求めることが時代を超えて誰の心にも響く、正論につながっていく。
大変、示唆に富む言葉であります。
むしろメディアが多様化し、誰もが発信力を高めている現代において、
もはや批判のための批判や、ステレオタイプの言論は通用しない。
しっかりとした価値観に根ざした言論、多様な視点に基づく言論こそが今求められています。
そうした中で、既存メディアの論調などに決して流されることなく、
持ち前の冷静な分析力とわかりやすい語り口で、評論活動を通じておられる三浦さんには、
正論新風賞として初の女性受賞者としても今後、さらなるご活躍を大いに期待しております。
最後になりましたが、フジサンケイグループの関係者の皆さん、
本日ご参加の皆さんのご健勝をお祈りして、私のお祝いのメッセージとさせていただきます。
本日はおめでとうございました。