脳卒中病院、18%に支障 救急受け入れ「崩壊寸前」―学会
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本脳卒中学会は5日、脳卒中の専門治療を提供する全国の医療機関のうち、18.3%で救急患者の受け入れに支障が出ているとの調査結果を発表した。
脳卒中は発症から治療までに時間を要すると症状が改善する確率が下がるため、患者への影響は大きい。学会でコロナ対策を担当する平野照之・杏林大教授は「医療崩壊寸前の状態で努力を続けている。これ以上の感染拡大は防いでほしい」と訴えた。
学会が認定している974施設にアンケートを実施し、714施設から回答を得た。感染規模が比較的小さかった昨年12月14日時点で既に、救急患者の受け入れに支障が出ている施設が18.3%に上った。受け入れを全て停止している施設も1.8%あった。特に関西地区で影響が大きかった。
平野教授によるとこうした施設では、病院内で集団感染が起きて医療従事者が十分に確保できなくなっていたり、感染の疑いがある患者を診療した後、機器の消毒などに時間がかかり受け入れられる人数が減っていたりした。
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