2025年の大阪・関西万博に向け、兵庫県内で「空飛ぶクルマ」の実用化を見据えた取り組みが進んでいる。県は民間企業チームと近畿初のデモフライトを実施し、神戸市では国産の試験機を展示した。淡路島では観光に活用しようと離着陸場の整備を目指すホテルもある。
中国製でデモ飛行
万博まで1000日となった18日、尼崎市の会場で、全長5・7メートルの2人乗りの無人機体は8本のアームの先についたプロペラを回して高度30メートルまでゆっくりと浮上した。事前にプログラミングされた航路280メートルを約5分間飛行。会場は万博会場となる大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)まで約3キロで、機体を所有する一般社団法人「MASC」(岡山県倉敷市)の坂ノ上博史事務局長は「万博での有人輸送に参入するため課題を抽出したい」と意気込んだ。
空飛ぶクルマは電動での垂直離着陸や自動運転などの特徴がある航空機で「e-VTOL」とも呼ばれる。エンジンで動くヘリコプターに比べて低騒音で、自動運転により運航費用が安くなることも期待されている。
https://mainichi.jp/articles/20220731/k00/00m/040/043000c