16日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比277円94銭(1.25%)高の2万2549円24銭ときょうの高値で終えた。前日までの半月間で日経平均は1800円あまり下落しており、短期的な戻りを狙った個人投資家の買いが優勢だった。取引終了にかけては国際情勢の不透明感から朝方に株価指数先物に売りを出した短期志向の投資家の買い戻しも加わり、上げ幅を広げた。
日経平均は2日ぶりに長期トレンドを示す200日移動平均(2万2500円近辺)を上回った。日経平均を対象としたオプションの価格から算出する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)が下落したのも、投資家の不安心理を和らげた。
日経平均は下げに転じる場面もあった。インバウンド(訪日外国人)需要の鈍化に対する懸念から資生堂やユニチャームなどのインバウンド関連銘柄が売られ、重荷となった。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比123.46ポイント(0.83%)高の1万4974.64だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、12.47ポイント(0.74%)高の1687.91で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4823億円。売買高は12億6021万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1112、値下がりは910、変わらずは87銘柄だった。
ファストリとソフトバンクが上昇し、2銘柄で日経平均を約110円押し上げた。親会社のNTTがTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したNTT都市は朝方から買い気配が続き、大引けは値幅制限の上限(ストップ高水準)で一部の売買が成立した。三井不や菱地所など不動産株の上昇が目立った。一方、テルモとリクルートは下落した。キーエンスは約3カ月ぶりに年初来安値を更新した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2018/10/16 15:28
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_W8A011C1000000/