土屋武之・鉄道ライター
2021年1月21日
朝のラッシュ時や夜の帰宅時間帯に「必ず座れる通勤電車」として活躍したJR東日本の「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」が、3月13日のダイヤ改正で廃止となり、特急「湘南」として生まれ変わる。
これをもってJR東日本の“ライナー”は首都圏からすべて姿を消すことになった。
始まりは国鉄時代の1984年に運転を開始した「ホームライナー」(上野―大宮間)だ。特急列車の「回送」を活用する形で導入され、「特急用の車両でゆったり通勤できる」と人気を博した。格安な追加料金(当時は300円)で利用でき、座席指定はないものの、座席数の分しか発券されないため確実に座ることができた。
単純に考えれば「値上げ」
では特急になって具体的に何が変わるのだろうか。
まず料金が変わる。現在は運賃に加え、一律520円のライナー券を購入する。これが特急「湘南」になると、走行距離50キロまで(品川―藤沢間など)なら760円の特急券が必要になる(乗車前購入の場合)。インターネット予約のチケットレスサービスを利用すれば660円と安くなるが、単純に考えれば値上げとなり、ネガティブな面として捉えられる。
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20210120/biz/00m/020/004000c