[東京 9日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比606円10銭高の4万1386円80銭と反発し、史上最高値を更新した。週明けの米国株高を好感した買いが優勢で、指数寄与度の高い銘柄や半導体関連株が指数を押し上げた。日経平均は前場を通してじり高のとなり、前場の高値で引けた。バリュー株は利益確定売りが目立ち、日経平均が東証株価指数(TOPIX)に対して優位の展開だった。
日経平均は米株高の流れを引き継ぎ172円高で寄り付き、間もなく史上最高値を更新。その後も上値追いの展開となった。8日の米国株式市場はナスダックが5営業日連続、S&Pは4営業日連続で史上最高値を更新し、取引時間も米株先物3指数はプラス圏で推移して市場の安心感につながった。
主力株では、東京エレクトロン(8035.T)、ファーストリテイリング(9983.T)、ソフトバンクグループ(9984.T)、アドバンテスト(6857.T)など指数寄与度の高い銘柄が軒並み上昇し、4銘柄で日経平均を約351円押し上げた。半面、トヨタ自動車(7203.T)、ホンダ(7267.T)、デンソー(6902.T)などの自動車関連株はさえなかった。
フジクラ(5803.T)は11%超高で東証プライム市場の値上がり率トップ、U-NEXT HOLDINGS(9418.T)は6%超安で同市場の値下がり率トップとなった。
市場では「金利が低下傾向となりバリュー株が総じてさえない中、きょうはグロース株の日となっている」(松井証券の窪田朋一郎投資メディア部長)との声が聞かれた。このところ調整ムードだった半導体関連株も再び活況で、日経平均の押し上げにつながりやすいという。
TOPIXは0.62%高の2885.37ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0572億4700万円だった。東証33業種では、電気機器、非鉄金属、精密機器など19業種が値上がり、鉱業、海運、ゴム製品など14業種が値下がりした。
個別では、前日に好決算と増配を発表したウェザーニューズ(4825.T)が10%超高で東証プライム市場の値下がり率第2位。同じく前日に決算を発表したウエルシアホールディングス(3141.T)は5%超安、クリエイトSDホールディングス (3148.T)は4%超安だった。
市場では「実質賃金が相変わらずマイナスとなっており、内需系の小売は当面厳しい」(国内証券ストラテジスト)との声があった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが990銘柄(60%)、値下がりは590銘柄(35%)、変わらずは64銘柄(3%)だった。
2024年7月9日午後 12:14
ロイター
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/64GMGV54S5KDXFU3CISZPK4UG4-2024-07-09/