>>31 ここ見た限りでは、面倒で時間や手間暇がかかってでも伝統的で安全な方法で培養する方針を採ってるんで、むしろ良心的に見えるんだがな…
一体どこでどんな間違いが起きたのやら
>■伝統的な固体培養法による発酵を採用
紅麹菌の培養には、古来伝統的な紅麹菌を米に植菌して繁殖させる「固体培養法」と、産業用途に近年開発された液体培地で麹菌を繁殖させる効率重視の「液体培養法」があります。
液体培養法では1週間程度の短期間で麹菌が育てられるのに対し、固体培養法では40~50日の長い期間をかけて発酵を行います。
小林製薬では、この伝統的固体培養法にこだわって紅麹を作り、使用しています。
その理由の一つは、多様で豊富な有用成分を得るためです。
液体培養は、色素など特定の成分を得るために調整された製法であるため、得られる成分の種類が限られています。
対して固体培養では、米紅麹ポリケチド(モナコリンK、モナスシン、モナスシノール、ルブロパンクタミンなど)やGABA、モナスカミック酸などの有用成分の多くが発酵時間の経過とともに増加することがわかっています。
また、強いコレステロール低下作用を持つモナコリンKは、固体培養での生産量が液体培養での生産量の数倍から10倍であることが知られています。 (1)
つまり、固体培養法の採用によって、より有用成分含有量の多い紅麹原料を得ることが期待されるためです。
そして、もう一つの理由は安全性の確保のためです。サプリメントの場合、安全性の証明として食歴(歴史的に安全に食べられてきた経験)が重視されます。
液体培養法の場合、成分の高度な濃縮が起こるため、安全性には不安が残ります。
一方、固体培養法で作られた紅麹は濃縮が起こらず、食歴のある本来の「紅麹」と同等であるため、安全性が証明されていると考えられるからです。
同様の考えから、小林製薬では培養後の後加工による成分の抽出や濃縮(エキス化)も行わず、従来の紅麹に近い状態で使用しています。
(4) Qinyou Wen et al. (2020). An overview of Monascus fermentation processes for monacolin K production. Open Chemistry, 18, 10-21.