友達とかで引っ越しにかかる費用が家賃4ヶ月分取られてる友達がいたが、はっきりいってカモにされすぎだ。
不動産賃貸市場の仕組みとどう立ち振る舞えばいいかを教える。
そもそも賃貸を借りる際の登場人物は、借りる人、不動産を持ってる人(管理会社)、賃貸借契約を仲介する人(街の不動産屋)の3つに大きく分けられる。物件に空きが出た場合、前の入居者は退去するときに管理会社に連絡し、それを受けた管理会社はクリーニングなどを手配するとともに、次の入居者探しを始める。
ここでSUUMOなどに物件が出るわけであるが、同じ物件を違う不動産屋が出していることを見たことはないだろうか。実は、賃貸物件はSUUMOなどに載る前に全てREINSというサイトに登録される。そしてこのREINSは、どの不動産屋もアクセスできるため、全国の数多ある不動産仲介業者がREINSにアクセスし、近くの物件を自由に紹介していいことになっている。そのため同じ物件に対して、複数の不動産屋が出しているように見えるのだ。
もちろん街の不動産屋以外にも、物件を所有している管理会社も負けじとSUUMOに募集を出す。ここで大事なのは、たくさんの募集が出てる中で、物件を実際に所有している不動産屋は必ず一つしかないということだ。例えばある物件に対して5社が募集を出していたとしても、実際に所有しているのは1社で、残りの4社はREINSを見てSUUMOに出しているだけの不動産屋ってわけだ。
そうすると、もし家賃などの交渉をしたい場合に物件を所有している不動産に紹介してもらった方が有利なわけだ。また、部屋の詳細を聞きたい場合も、仲介専門の不動産屋の場合はいちいち管理会社に聞いてから回答するというプロセスを踏むため、とにかく色んなことが遅くなって百害あって一利なしだ。そのため、どこの不動産屋で借りるかというのが非常に重要になってくる。
じゃあ物件所有している不動産屋はどうやって見つければいいのかという話になる。家を探すとき、街の不動産屋に足を運んで説明を聞いてないだろうか。はっきり言ってとても無駄である。
現地で物件紹介されているときのことを思い出して欲しいのだが、不動産屋は条件を聞いてきてそれをパソコンに入力し、こんなのどうですかと提案してくる。このときにアクセスしているサイトがREINSであり、日本中の賃貸物件の中から客の要望事項に合った物件を探し出すことができる。
そこで気に入ったものを見つけて内見に進むことになったとする。すると、不動産屋は電話をかけはじめてその物件が内見OKであれば、時間を決めて現地集合するように促してくる。
ではここで、不動産屋は誰に電話をかけているかというと、物件を管理している会社にかけているのである。この管理会社はオフィスの形態の場合もあれば、街の不動産屋が兼任していることもあるが、ある物件に対して必ず一つの管理会社に決まる。部屋の鍵を持っているのは一つの会社だけであり、その会社は普段からその物件を管理している会社であると考えるのがわかりやすいだろう。
不動産屋は内見までの間に時間を空けるよう促してくるわけであるが、実はこの時間に管理会社に赴いて、鍵を借りているのである。そして、あたかも自分達が物件を管理しているかのような顔をして、内見を始めることになる。
じゃあREINSなんて無くして、物件を管理している会社しか紹介できないようにしたらいいじゃ無いかという声が聞こえてきそうであるが、REINSの存在は悪いことばかりでは無い。1つの街の不動産屋が管理している物件は数個から多くても数百個程度しかないため、もしREINSがない場合はお客さんにとっては選択肢がとても限られてしまい、たくさんの不動産屋に足を運ばないといけなくなってしまうのである。それゆえ、REINS自体が悪いのではないのだ。
ここまでの話を整理すると、不動産屋の中には物件を管理しているところが一つだけあって、あとは全て仲介専門のところであるということである。そして、どこの不動産屋で借りるかによって、モノや情報の伝達経路が変わってくるということである。
ではどのように物件を管理している不動産屋を見つけるかということであるが、上記の二種類の不動産屋の特徴における情報の非対称性に着目する。要は、仲介専門の不動産屋は物件に関する情報について、REINS上の情報しか確認できないのである。それゆえ、SUUMOから募集を出している不動産屋に電話をかけて、いつ内見行けるかを聞いたときに、すぐに返答できるかできないかという違いが出るのである。
ここで仲介専門の不動産屋にかけてしまった場合は、内見可能かに関する情報について持ち合わせていないので、折り返し連絡すると言ってくる。一方で物件を管理している不動産屋にかけた場合は、電話を切らずに内見の可否を答えてくる。これによって不動産屋をふるい分けることができるのである。
物件を管理している不動産屋を見つけたら、不動産屋には行かず、その場で電話で内見予約し、物件で待ち合わせて内見をする。もし気に入った場合は契約すればいいし、何らかの交渉をしたいならすれば良い。いずれにせよ、すべてのことがすごくスピーディーに進むことを実感してもらえると思う。
これによって、家賃の引き下げや、仲介手数料の免除、礼金半額など様々な交渉に成功している。また、入居が少し先の場合も融通をきかせてくれることもあった。いずれにせよ、様々なメリットがあるのでぜひお勧めしたい。
これでだいぶ家賃や仲介手数料などが抑えられると思う。敷金については、家に傷をつけてしまった場合などの補償金のため、なかなか交渉することは難しいが、最近では預けた敷金を即現金化できるなどのサービス(個人だとSTYLE 敷金とかで、ビジネス向けだと敷金返還くんっていうサービス)も出てきているので、その辺を利用するのもいいと思う。詳しくは調べてくれ。
以上が賃貸のざっとした仕組みと、初期費用等を安くする方法です。もし需要あれば引っ越しについても書く。