脱原発を力説する小泉元首相
小泉純一郎元首相は17日、福島県二本松市の県男女共生センターで講演し、「原発ゼロで電力を賄えることが証明されている。自然エネルギーを利用して発展していくべきだ」と従来の主張を披露した。 「(東京電力福島第1原発事故後に)原発は安全でコストがかからないという話は全てうそだと気付いた」と話し、核廃棄物の最終処分場整備の難しさなども指摘した。
2030年度に原発の発電割合を約20%にする政府の計画について「事故を目の当たりにしていながらあきれた状況だ。考えを改めてもらいたい」と批判。「自然災害が多い日本に原発を造ってはいけない。一度事故を起こすと故郷を失ってしまうほど大変な存在だ」と訴えた。
政府が海洋放出方針を決めた福島第1原発の処理水に関する発言はなかった。講演は市民団体「下村満子の生き方塾」が主催し、市民ら約240人が集まった。
https://kahoku.news/articles/20210417khn000047.html