今日は千歌のおうちでスマブラをすることになりました。
発売してからはほとんどcpとばかり戦っていたから、皆で肩を並べてスマブラSPを遊ぶのは初めて。
やっぱりスマブラは皆でワイワイ遊ぶ物だよね!
千歌「さぁ皆、やるよ!」
ゲームキューブコントローラーを手にしたのは千歌と果南と曜と善子。
それから後ろに見物客として梨子、花丸、ルビィ。
千歌はそれを見て「スマブラは5人以上でもできるよ?」とウキウキで誘ったが、
「私は見てるだけでいいよ」
「おらげーむはよく分からないし……」
「ルビィも見てた方が楽しいかな」
と断られてしまった。
千歌「もー!見てだけで楽しいのは分かるけど、千歌ならぜったい、ぜーったい、実際に遊んだ方が楽しいと思うのになぁ!」
果南「まぁ初心者はボコボコにされる事も多いだろうし、これでいいんじゃない?」
ごねる千歌に果南がそう優しく諭す。
果南と曜は昔から3人で千歌と色んなゲームを遊んできた。もちろんスマブラも一緒に遊んできており、小さい頃からDX→X→forとプレイを重ねてきた。
そんな私達の中にゲームを殆どプレイしたことが無いという3人を放り込むのはあまりにも可哀想だ。
善子だけはシリーズ経験者らしく、自分なら大丈夫ということで一緒にプレイすることになった。
ちなみにスマブラの対人戦はオンラインでしかしたことがないという。
「あれ?」
善子ちゃんがメニュー画面を見て、何かに気づいた。
「これ、全キャラ揃ってなくない?」
「あっ」
疑問をふと口に出した善子に対して、曜が反応する。 善子「スネークにソニック、それにクラウドやリヒターとかも出てないじゃない」
曜「ちょっと善子ちゃん……」
善子「ていうか他社キャラ全員いなくない?1番最後に出るパルテナはいるのになんでよ」
果南「まずいよまずいよ……」
果南が千歌と善子を交互に見つめ、慌てふためく。
千歌「え、なにそれ?」
とうとうゲームの持ち主である千歌が、善子に対して口を開いた。
千歌「スマブラはニンテンドーオールスターのゲームなんだよ?任天堂以外のキャラが参戦してるわけないじゃないじゃん」
その顔は笑っているがどこか怖く、その声は猫撫で声なのにどことなく感情が感じられなかった。
善子「いや、それはDXまでの話でしょ!?Xからスネークとソニックいたじゃない!」
善子がBボタンを長押ししたせいで、一同はメニュー画面まで戻される。
善子「とにかくパルテナまで出てるんだから挑戦者の間はあるはずよね」
スマブラは隠しキャラを解放する際、挑戦者として現れるcpと戦って勝たないと解放出来ない。しかし、もし負けてしまってもまた挑戦し、キャラを解放する機会が与えられる。その再挑戦の場が挑戦者の間だ。
善子「他社キャラに限って負けちゃったの?仕方ないから私が出してあげるわ」
千歌「やめて」
善子「いたっ!?」
挑戦者の間に行こうとコントローラーを操作する善子の腕が、突然千歌によって押さえつけられた。
「いたたたたた!力強っ!?」
「余計なことしないでくれるかな、善子ちゃん」
だんだんと腕を握る力が強くなっていき、とうとう善子はコントローラーを離してしまった。
他社キャラクターだけがいないキャラクターセレクト画面。
他社キャラにだけピンポイントで負けてしまった可能性もあるが、千歌の態度を見る限り、意図的に他社キャラを参戦させていないことは明らかであった。
千歌の現在のキャラセレ画面は正に任天堂の聖域。それを1キャラでも他社キャラを出現させて壊すことは、たとえ同じAqoursのメンバーだろうと決して犯してはならない大罪なのだ。
善子「分かった、分かったわよ!出さないから離して!」
千歌「分かればいいのだ」
善子が観念したことで、ようやく千歌の手が離される。まだ対戦は始まっていないにも関わらず、善子の顔には既に汗が流れ始めていた。
曜「善子ちゃん、あんまり千歌ちゃんに他社キャラの話しない方がいいよ」
善子から離れて自分の定位置に戻っていく千歌と入れ替わりに、曜がこそっと善子に話しかける。
曜「私、クラウド格好いい〜って言ったら3日くらい口聞いてくれなかったことあるから」
善子「えっ、何よそれ……」
シモンやスネーク、パックマンは元々任天堂ハードで出てたろ
クラウドなら分かるが
千歌ちゃんはマリオRPGのことはどう思っとるんやろうか
>>19
任天堂ハードで出しただけであって、販売元が任天堂じゃないのでNG そう、千歌は異常なまでの任天堂信者、いわゆる妊娠であった。
妊娠である千歌は、スマブラは常にニンテンドーオールスターであることを主張し、ソニックなどの他社キャラの存在を頑なに許さない。初期キャラとして存在してしまっているスマブラforが、千歌にとってどれほど苦痛だったかは想像に難くない。
まあたしかにスパロボとかでも好きじゃない作品が参戦してると嫌だしな
お前このキャラセレ画面だけで1ヶ月くらい飯食ってんな
ステージ:ランダム これいっつも思うけどゼノブレイドはいいのかよってなる
善子「分かったわよ。じゃあ私のスイッチでやりましょう?こっちなら全キャラ出てるから。」
千歌「え?」
善子の提案に千歌がすかさず反応する。
善子「そっちの方が楽しいし」
千歌「何言ってるの善子ちゃん。私のも全キャラ出てるよ」
善子「それはもういいわよ!私はリヒターでリザルト画面のジャアナがしたいのよ!」
>>29
ゼノはゼノブレイドシリーズから完全に任天堂傘下に入って任天堂ハード専売
ベヨネッタも正確にはセガのキャラだけど2から販売元が任天堂になって任天堂専売
ベヨネッタが任天堂キャラじゃないっていうなら、ゲームフリークのピカチュウだって非任天堂キャラになっちゃう >>1もラ板でネタ提供するために他社キャラ縛りしてるんだと思うと面白い >>38
貴重な追加枠を奪われてるからおこりんぼ大会してそうなんだよなぁ 千歌「よぉし!そんなに言うならスマブラで決着つけようよ!千歌と善子ちゃんとの1対1の真剣勝負!私に勝ったら善子ちゃんのスイッチ使って良いよ」
善子「終点ストック3アイテムチャージ切り札無しね!いいわ、受けて立とうじゃない!」
善子はスマブラSP発売からずっと1人でネット対戦をしていて、プレイヤーの中でも一握りしか到達できないVIPクラスのそのさらに上位だった。
だからスマブラの腕には自信があったし、まだ対戦したことはないが、千歌くらい余裕で勝てるだろうと当然のごとく思っていた。
善子「私はブラックピットよ。黒い天使、格好いい……!」
歌「私はカービィ!」
ルビィ「わぁカービィちゃんだ!可愛い!」
後ろからルビィが反応する。様々なキャラクターがいて、見ているだけのギャラリーでも楽しめるのがスマブラのいいところだ。
善子「それじゃあ……3、2、1……」
千歌「Go!」
ーーー
ーー
ー
結果は千歌の完敗だった。というか勝負にすらならなかった。
千歌が操作するカービィはB↑と空中ジャンプからのB↓をひたすら繰り返す小学生みたいなカービィだったからだ。
大乱闘ならともかく、そんなプレイでVIPプレイヤーである善子が負けるはずも無く、3ストックを残して余裕の勝利。
もちろん撃墜後のアピールも忘れない。(敵を倒してアピール スコア×100点)
善子「ふっ……勝った!どうよ千歌!」
千歌「うぅ…………」
善子「え?」
まるでスマブラのリザルト画面のように千歌に決めポーズを決める善子だったが、その千歌は目に涙を浮かべていて、今にも泣き出しそうだなと善子は思った。
千歌「うわぁぁぁぁ……善子ちゃん酷いよぉぉ!!」
善子「えぇぇぇぇ!!?」
今にも泣きそうという予感はあたり、びぇぇぇんと小学生のように泣き出してしまう千歌。
ルビィ「酷い善子ちゃん!」
梨子「少しは手加減してあげたら?」
果南「大人げないなぁ」
花丸「流石陰キャずら」
曜「泣かせるまでやるのはちょっと……」
善子「えぇぇぇぇ!!?」
ギャラリーから沸く糾弾の嵐。
賛否両論どころが否しかないギャラリーの反応に善子は戸惑うことしかできず、ついには善子までもが涙目になる。
善子「な……なによぉ!真剣勝負って言ったのは千歌の方じゃない!」
果南「おーよしよし、大丈夫?千歌」
千歌「うぅ……果南ちゃん……」
善子「聞いてよぉ!」
こうしてスマブラ大会は急遽中止になり、千歌を慰める会に変わってしまった。
そのまま流れで今日は解散。なぜ自分が悪者にされなければいけないのか、勝負に勝って試合に負けたとはこのことなのか。
とにかく善子は納得がいかないままバスの席についた。
曜「善子ちゃん善子ちゃん、この後善子ちゃんの家行っていい?私クラウド使ってみたくて」
帰り際のバスの中で、曜が善子にそう耳打ちをした。
今度こそは手加減しなければと、強く心に誓った善子が、実は意外と上手かった曜にボコボコにされる数十分前の出来事だった。
おわり
ちかよしだと思ったらようよしだった件について
全然アリ
forの発売が2014年9月
Aqoursの活動開始が2015年
SPからブラピの練習を始めた善子推しは多いはず
>>30
私のも全キャラ出てるよ
に得体の知れない狂気を感じる 流石千歌ちゃんですやん
>>47
花丸「流石陰キャずら」
この畜生さがたまらん >>60
ブラピなんかspになってから急に使いやすくなった気がするけどなんでだろ