ラ!板では三作目です。
今日はのぞまきの日ということで、のぞまきssを書かせてもらいます。まだまだ未熟ですが、優しい目で見てくれると嬉しいです。
真姫 「……? り、りす?」
希 「すいか!」
真姫 「かき……?」
希 「きつね!」
真姫 「ねこ?」
希 「コアラ!」
希 (よしっ! ここまでは作戦通りや!)
―――――
―――
―
絵里 「真姫に告白したい!?」
希 「実はそうなんよ……///」
絵里 「いや全く分からなかったわ、そんな素振り一切見せなかったじゃない」
希 「だってバレたら恥ずかしいやん///」 カァァ
絵里 「それはそうかもしれないけど……そ、それで、なんで私に相談するの? 普通に告白すればいいんじゃないの?」
希 「だって勇気が出なくてなかなかできないんよ! ウチ恋愛なんてしたことないし、こういうのよく分かんなくて……。その点、えりちは告白もよくされてるし恋愛には慣れてるやろ? だから成功するような素敵な告白を考えてほしいんや!」
絵里 「そ、そうなの……」
絵里 (希は意外とピュアなのよね。普段わしわしとかするくせに)
希 「どうしたん? なんか元気なさそうだけど?」
絵里 「えっ!? ……いや、何でもないわ。誰でもない親友の希のお願いですもの。もちろん、素晴らしい告白を考えるわ」
希 「ほんと!?」 キラキラ
絵里 (こんな顔されちゃ断れないわね……) フフ
絵里 「よし! 思い付いた!」
希 「ええっ、もう!?」
絵里 「それはもう、かしこいかわいいエリーチカが考えた作戦なんだから完璧だわ!」
希 「その作戦名は!?」
絵里 「『しりとり中にちゃっかり告白しちゃおう大作戦』よ!!」 ドヤッ
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―――
―――――
希 (うぅ……告白するんだと思うとまた緊張してきた。でも、えりちがウチが緊張に負けないようにって必死に考えてくれたこの作戦、絶対に成功させる!!)
真姫 「ラッパ」
希 「パパイヤ」
真姫 「やま」
希 「マリオ」
真姫 「オイスターソース」
希 (す……来た!!)
絵里 『最初は普通にしりとりをするの。そして……す、が来たらグッドタイミングよ! そこで告白するの!』
希 「す……す……!///」
真姫 「?」
絵里 『さらに最後に……真姫ちゃん、で終わらせることで、しりとりも綺麗に終わるという完璧なシナリオ。どう? 悪くないでしょ? しりとりのノリで告白すれば、希も勢いに任せて躊躇わずに告白できるし、この作戦ならきっと大丈夫よ!』
希 「好きや……だから付き合ってください、真姫ちゃん!!///」 カァァ
真姫 「!?///」 カァァ
希 (恥ずかしいけど、なんとかしりとりの勢いで告白できた! ま、真姫ちゃんはどんな返事をしてくれるんやろ……)
希 「……」 ドキドキ
真姫 「……ん」
希 「!?」 ドキドキ
真姫 「ンジャメナ……///」
【ンジャメナ】チャドの首都。
希 (えっ、まだ続けるん)
…
…
…
希 「なによりも真姫ちゃんが大好きや! 付き合って、真姫ちゃん!」
真姫 「ンゴロンゴロ保全地域……///」 カァァ
【ンゴロンゴロ保全地域】 タンザニアの北部にある保全地域。1979年に世界複合遺産に登録される。
希 「昨日より絶対楽しくさせてみせるから! 付き合って、真姫ちゃん!」
真姫 「ングラ・ライ国際空港……///」 カァァ
【ングラ・ライ国際空港】インドネシア・バリ島にある国際空港。
希 「ウチは不器用だけど、それでも真姫ちゃんを幸せにしてみせるから! 付き合って、真姫ちゃん!」
真姫 「ンムクジアンダギー……///」 カァァ
【ンムクジアンダギー】 琉球語で練ったサツマイモの揚げ物のこと。
希 (なんやそれ!? 博識かっ!!)
希 (あかん! しりとり終わらせて良い雰囲気になって、告白大成功って作戦だったのに、しりとりが全然終わらないやん!!)
希 「ぎこちない真姫ちゃんも、ウチは大好きや! なかなか素直じゃなくても優しいのは伝わるから! だから付き合って、真姫ちゃん!」
真姫 「ンドゥール……///」 カァァ
【ンドゥール】 セネガルのポピュラー歌手。シュペール・エトワール・ドゥ・ダカール楽団を率いて世界的に活躍している。
希 (このままじゃいつまで経っても告白が伝わらない!! ていうか、ん、から始まる言葉どんだけあるん!? もう、しりとりという概念が崩壊するやん!!)
希 「ルール的にはやっぱり日本は同性の恋愛には厳しいと思う……だけどそれでもこの好きって気持ちは絶対に縛られない! だから付き合って、真姫ちゃん!」
真姫 「ンザイパン国立公園……///」 カァァ
【ンザイパン国立公園】 ボツワナ共和国北東部にある沼地を含んだ国立公園のこと。
希 (でも、流石に博識な真姫ちゃんだって、んから始まる言葉は少ないわけだし限界が来るはず! なら徹底的にやるしかない! えっと次は、ん、あれ……?)
希 「ん!?」
希 (無理や……ウチは、んから始まる言葉なんて全く知らない。せいぜい最初に出たンジャメナくらい……はは、真姫ちゃんにしりとりの流れで綺麗に終わらせて告白するどころか、なんて無様な終わり方をしてしまったんやろ……) グスッ
真姫 「……希、次は、ん、よ? もしかして出ないのかしら?」
希 「もう浮かばないよ……しりとりって、んを言った方が勝つんやね……」 ポロッ
真姫 「普通は逆よ。それと、希」
希 「なに、真姫ちゃん……?」 ポロポロ
真姫 「希が言わないなら代わりに私が言うわね。ンス」
【ンス】 沖縄方言で味噌。
希 「次は、す、やね……。ええっと」
真姫 「待って。あなたは負けたのよ? 次のしりとりも私から言わせてもらうわ」
希 「えっ」
真姫 「好きよ……だから付き合ってくれるかしら、希?」 ニコッ
希 「……? えっ!?///」 カァァ
真姫 「ごめんなさい。実は希の告白を邪魔したのはわざとなの」
希 「な、なんで!?」
真姫 「もちろん告白してくれて嬉しかった……私も希のことが好きだったから。でも
好きだったからこそ、先に告白したかったのよ。だからこんな邪魔をしてしまった」
希 「ええっ!?……///」 カァァ
希 (な、なんていうか……真姫ちゃんの方が一枚上手や)
真姫 「これからもよろしくね、希」 ニコッ
希 「うん……よろしく……真姫ちゃん///」 カァァ
真姫 「じゃあ早速しりとりの続きをしましょ。次は、み、よ? 希?」
希 「ミラノ?」
真姫 「希のことが好きよ」
希 「ちょ、からかわないで!!///」 カァァ
おわり
おまけ
絵里 「うぅ……のぞみぃ……」 ポロポロ
穂乃果 「あれ、どうしたの絵里ちゃん? って泣いてる!!?」
絵里 「今日は失恋したから失恋記念日ね、うぅ」 グスッ
穂乃果 「急に練習は休みにするし、真姫ちゃんと希ちゃん以外部室を立ち入り禁止にするし、挙句に泣いてるし……どうしたの!? 絵里ちゃん!?」
絵里 「別になんでもないわよ、うん、大丈夫だから」 ポロポロ
穂乃果 「ならせめて涙を止める努力はしてよ!?」
絵里 「穂乃果。おすすめのチョコレートショップがあるんだけどどう?」 グスッ
穂乃果 「いや今日は凛ちゃんと犬のフィギュアを見に……」
絵里 「いいから来なさい」 ガシッ
穂乃果 「えっ」
絵里 「今日はチョコレート記念日よ! レッツゴー!!」
穂乃果 「いやぁぁぁぁーー!!」 ズルズル
今度こそおわり
ということで、真姫ちゃんの語彙力はすごいなぁ……という話でした。
慣れない中、とても楽しく書かせてもらいました。ありがとうございます。
また機会がありましたら、ここで書かせてもらいます。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
過去作はこちら
にこ 「希のモノマネがすげー面白い」
http://2chb.net/r/lovelive/1604423009/ 花陽 「お米の神様」
http://2chb.net/r/lovelive/1604586891/ >>25 ありがとうございます。
ここであえて凛ちゃんなのに猫じゃなく犬のフィギュアにしたのは、実はこだわりがありまして、以前書いたssに関連しています。
もしよろしければ、この過去作を読んでいただけるとより楽しめるかもしれません。
凛 「犬派な凛のいた世界」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1604248547/