毎日新聞2018年4月7日 東京朝刊
地道に着実に作品製作 高畑勲さんと親交があった作家の池澤夏樹さんの話
宮崎駿監督は天才だが、高畑勲監督は、地道に着実に作っていくタイプであった。それでいて、多摩丘陵の開発で追い詰められたタヌキの抵抗運動を描いた
「平成狸合戦ぽんぽこ」など、笑わせながら深い意味を伝えられる優れた作品を残した人だった。アニメのイメージが強いが、翻訳家としても素晴らしい仕事をした。
中でもフランスの詩人ジャック・プレベールの「ことばたち」の翻訳が印象的だった。詩の翻訳として完璧だった。
アニメの本質突き詰め アニメ・特撮研究家の氷川竜介・明治大大学院特任教授の話
高畑勲監督は、例えば「アルプスの少女ハイジ」で、生活の中にこそ、驚きや喜びがあることを示し、冒険やファンタジーに向いていたとされたアニメーションの世界を広げ、
後進に大きな影響を与えた。高畑監督と宮崎駿監督という正反対の個性を持った2人はぶつかったり、協力したりしながらジブリを築き上げ、
日本のアニメーションを大人が見ても深みを感じる映画作品にして、国際的な評価を得た。晩年までアニメーションの本質を突き詰めた。
いなくてはならぬ人失う 映画監督、山田洋次さんの話
友人としてはもちろん、日本の映像文化の世界で最も大切な人の一人、いなくてはならない人を失った、という悲しい思いです。残念でたまりません。
https://mainichi.jp/articles/20180407/ddm/041/200/112000c
地道に着実に作品製作 高畑勲さんと親交があった作家の池澤夏樹さんの話
宮崎駿監督は天才だが、高畑勲監督は、地道に着実に作っていくタイプであった。それでいて、多摩丘陵の開発で追い詰められたタヌキの抵抗運動を描いた
「平成狸合戦ぽんぽこ」など、笑わせながら深い意味を伝えられる優れた作品を残した人だった。アニメのイメージが強いが、翻訳家としても素晴らしい仕事をした。
中でもフランスの詩人ジャック・プレベールの「ことばたち」の翻訳が印象的だった。詩の翻訳として完璧だった。
アニメの本質突き詰め アニメ・特撮研究家の氷川竜介・明治大大学院特任教授の話
高畑勲監督は、例えば「アルプスの少女ハイジ」で、生活の中にこそ、驚きや喜びがあることを示し、冒険やファンタジーに向いていたとされたアニメーションの世界を広げ、
後進に大きな影響を与えた。高畑監督と宮崎駿監督という正反対の個性を持った2人はぶつかったり、協力したりしながらジブリを築き上げ、
日本のアニメーションを大人が見ても深みを感じる映画作品にして、国際的な評価を得た。晩年までアニメーションの本質を突き詰めた。
いなくてはならぬ人失う 映画監督、山田洋次さんの話
友人としてはもちろん、日本の映像文化の世界で最も大切な人の一人、いなくてはならない人を失った、という悲しい思いです。残念でたまりません。
https://mainichi.jp/articles/20180407/ddm/041/200/112000c