なぜ元気を貰うのでしょう
おかしなことを言われます
ある日ぼくが帰宅すると鍵を忘れたことに気がついて勝手口のガラス戸の方へ向かいました
するとガラス戸が派手に割れて血糊がべったりとついていました
兄が
なにか私は空気一帯に不浄を感じ
そこは放っておくことにしました
兄と母さんの
そこは
うまくやってくれるだろうと
知らない家の事情を知っているぼく
心を改めようと
ぼくは鍵っ子だったから
知恵を振り絞り
「俺も鍵っ子だったよ」
顔を前に出して見せます
図書館に入るには図書館カードが必要ですが、ぼくのベッドの上の引き出しに入っています
なぜか捨ててなかったので
その人が顔を突き出してみせたのは結構最近のことでその頃はまだ顔がそんなに変わってなかったはずです
兄には友人が2人いました
確か
近くの寺の息子ともう1人
寺の息子のことはよく知らない
1人しか家に来たことがないので
まあいい人です
ノリも良いほうで
兄のあだ名はよっちゃん
その由来は誰も知らないそうですよ
よっちゃんはまだ生きていますか
井戸を怖がったぼく
トイレが怖かったよっちゃん
トイレが怖いよっちゃんの為に
うんちの四コマ漫画を描いてあげました
受け取らず紙は床に落ちた
高校の頃に父親が町内会のBBQで飲みすぎて帰ってきました
おおおおおおおおおおおおい
おおおおおおおおおおおおい
と何と言ったら分からないような咽び泣きをして
私はもう嫌!叱咤しました
翌朝、
その四コマ漫画を真似たみたいなゲロがわざとらしく配置したように落ちていた
どうやってまた玄関まで戻ってからゲロを吐き散らしたのか
母親と不審がりました
その夜の内に兄は殺され井戸に
不審がった母親は偽の母親だったでしょう
怒りで震えていた兄の寝込みを襲う計画
それなら辻褄が合う
私にいたはずの弟のことはどうしても
どうしても嫌な感じしか湧いてこなくて
思い出すのは無理な気がします
血糊がついたその家は長期間不在だったはずです
鮮血に見えた
長期間不在だったことを知っていた人は井上さん
それから高木の兄ちゃん
高木のお父さん
何が起こってもデカい顔で歩く父親
逃げ足が速く、窓ガラスを割って威嚇しても自転車でいなくなる
どの方向へ逃げても姿が見えるはずなのに消えてなくなる
近所に子供の事を言いふらす父親のことはどこでも鬼門なので触らない方がいい
それだけは確実に正解でしょう
そういう人のことを触らない方がいいことを私は頭の悪い父親に分かる形で教えていました
その頃
その知恵がどこまで通じるのか試したかっただけだったことでしょう
単純なお方なので
「子供でも」
魔法の言葉ですね
その言葉を口にしてしまった男性は全員知恵の輪に引っかかる
それはぼくが居なかった世界だから
妖怪達はそれはもう必死で進行方向とは逆を向いて逃げ回っている
兄が「本庁」の事を知っているのは当然の事で
コンビニの強盗の件で佐藤刑事が来たとき、「なぜ(本庁)の車が来ているの」
あの嫌味の感じを残して部屋に入って行きました
その時既に佐藤刑事と面識があったはずですよ
あの人達は単語さえ知っていればどこでも出入り出来るから
「嫌味」を特定の優秀な人に与える才能がある人達