ところで、ドイツ語の"Fleiß"は、日本語で「勤勉」が多いようであるが、
"fleißig arbeiten"という場合、"fleißig"「熱心に」と訳すことも適切である。
ドイツ語の"Fleiß"は、英語で「肉」を意味する"flesh"と発音が互いに
よく似ているが、語源的には無関係であるとされ、"flesh"の語源は、
不明であるとされているようである。その一方で、"flesh"は、"to flesh"
として動詞としても使われるようで、その場合には、獲物の肉の一部を
猟犬に与えてやって、獲物を狩ることに熱心になるように動機づけてやる
ことを意味しているようである。つまりは、「『肉欲』をそそってやる」わけだ。
https://www.etymonline.com/search?q=flesh flesh (v.)1520s, "to render (a hunting animal) eager for prey by rewarding
it with flesh from a kill," with figurative extensions, from flesh (n.).
すると、日本語で「勤勉」と訳されるドイツ語の"Fleiß"も、実のところ、
「生身の人」の「獲物の肉」を求めるような「肉欲」を、「『みづから/身づ柄/
自ら』/"one's own body"の「肉体」を消費しようとする意欲」に方向転換
すべく賞賛されているようにも見えてくる。