名目賃金、7月0.3%減 1年2カ月ぶりマイナス
厚生労働省が6日発表した7月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上)によると
、労働者1人あたりの名目賃金にあたる現金給与総額は37万1808円と前年同月比0.3%減少した。
前年同月を下回るのは1年2カ月ぶり。夏のボーナスが減ったことが要因だ。物価上昇分を差し引いた実質賃金は0.8%減少した。
名目の給与総額のうち、基本給にあたる所定内給与は前年同月比0.5%増の24万2487円と4カ月連続で増加。
一方、ボーナスなどにあたる「特別に支払われた給与」は2.2%減の11万156円だった。
夏のボーナスが飲食サービス業で前年同月比23.0%減と大幅に減少し、賃金全体を押し下げた。
実質賃金の減少は2カ月連続。減少幅は15年6月以来2年1カ月ぶりの大きさだ。
消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)が0.6%上昇したことで、実質賃金を名目賃金よりさらに押し下げた。
厚労省は「基本給は上昇傾向が続いており、給与総額の減少は一時的ではないか」との見方を示した。
また速報段階ではボーナス分を集計できていない事業所もあり、確報値で変動する可能性がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H4N_W7A900C1EAF000/