水泳で鍛えているという変わらぬ若々しさ
吉永小百合(72)の映画出演120本目となる「北の桜守」(滝田洋二郎監督)がこのほど封切られ、東京・丸の内TOEIでの初日舞台挨拶に登壇した。
スポーツ各紙によると、吉永は3カ月の作品キャンペーンで全国約1万キロを飛び回り、インフルエンザにかかりながらも、約400媒体の取材に応じたという。
1945年のソ連侵攻で住んでいた樺太を追われてしまう家族の苦難の実話をもとにした物語。
吉永は風化させてはいけない事実として、東日本大震災を重ねて「今なお苦しんでいる方もたくさんいらっしゃる。
そんな中、このような作品をつくって、ご挨拶をさせていただけること、心から感謝しています」と被災者を気遣ったそうだ。
観客の反応は上々で、「東映は興収20億円を見込める」(映画関係者)と鼻息が荒いという。
若手俳優から信奉されている女優魂、水泳で鍛えているという変わらぬ若々しさ、反戦、反核、護憲を訴える姿など、吉永を取り上げる新聞やTVの切り口はおおむね一緒。常にその素晴らしさを称える言葉が先行する。
だが、これがネット評となるとかなり評価が異なる。
「そんなにすごい女優なのか」「共演者に大物を集め宣伝にも金をかける特別扱い」……などと厳しい意見が目立ち、
今度の最新作についても、19歳年下の阿部寛との夫婦役や、70代ながら30〜60代半ばまで幅広い年代を演じることについて「無理がある」「どうして年相応にやらないのか」という声が少なくない。
しかしながら、芸能マスコミ、とりわけ映画関係では「吉永小百合は褒めるべし」といった風潮が強いという。
■「サユリスト」は問答無用
「タモリさんをはじめとする往年のファン『サユリスト』にとって、吉永さんは昔も今も清純派で、女神としてあがめる存在という指摘があります。実際、配給元など映画製作側の関係者にも吉永さん崇拝者はかなりいます。
スポーツ紙など配給元にベッタリのところはそうした関係者の意向に沿うように報じる傾向があり、結果として提灯記事ラッシュになっているのでしょう」と古参の映画ライターは声を潜める。
芸能リポーターの城下尊之氏はこう言う。
「僕もスポーツ紙(サンスポ)出身ですけど、当時のデスクも上司も、皆サユリストでした。小百合さんというと、問答無用で素晴らしい、最高なんです。
そう刷り込まれているところがあると僕も感じます。
実際素晴らしい女優さんなのは間違いないのですけれど、そういうサユリストの信奉と、そこからの刷り込みのあった世代が今も吉永さんの映画をつくり、中心となって報道しているんです。
刷り込みのない若い世代には、分からないでしょうけれども、そういうことなんだと思いますよ」
その素晴らしさは問答無用。SNS時代の若者に伝わらないのも無理はないか。
ソース元
https://netallica.yahoo.co.jp/news/20180313-96714463-a_aaac
おしまい。