思春期少女の婦人科診察法
http://dl.ndl.go.jp/view/prepareDownload?contentNo=1&itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F10665950
出生から初潮までの間も女性性器は解剖学的にも,また生理学的にも決して休止しているものではない.
思春期になれば性器は更に顕著な変化を遂げる.
今日小児外科は特殊な部門として発達してきている.
それと同様に小児婦人科が考えられるべきであり,外国では既にpediatric gynecologyという名称が用いられ,その分野に次第に注意が向けられるようになっている.
少女の大部分は外性器に触れられることに対して特別な感覚的反応を持っている.
例えば綿棒で軽く触れただけでも常に疼痛として感じ,あるいは恐怖や怒りを反応として起こす.
そのためこのような反応を顧慮しないと,治療に当って重大な障害を招くし,後に性心理学的に悪影響を残すこともある.
こういう反応は出生時には存在していないが,4才から9才位の間に最も発達し,10才以後には次第に減弱すると言われている.
検診台は通常の検診台で差し支えないが,医師は外陰が露出された直後に検診台に向うべきである.
年少の少女では仰臥位で助手に大腿を開いて両膝が腹部の上に行くように保持させて外陰を露出すると見易い.
先を滑かに丸くした金属性あるいはガラスの器具は綿棒よりも不快感が少ない.
ガラスのカテーテルや消息子は少し位太くても簡単に腟内に挿入出来るが,綿棒は非常に細く巻いても異常感覚を起こさせる.
なお金属並びにガラス器具はすべて使用前に温めておく必要があるのは言うまでもない.
内性器の触診は腟からは行なわない.
成熟婦人と違って内性器が完全に発達しきっていない思春期少女では,内性器の解剖学的位置からいっても,直腸診(腹壁直腸双合診)の方が腹壁腟双合診よりも子宮,卵巣の触知など骨盤の触診所見がとり易い.
どんな年令の少女でも腹壁直腸双合診で充分な骨盤内の触診が出来る.
また非常に敏感で婦人科的診察の
思春期の少女の性器がどのように発達していくのかを説明したガイド - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20180313-vulva-booklet/