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大阪・北区の2店舗でクラスター、18人感染 ナイトクラブは店名公表拒否
大阪府は1日、大阪市北区の繁華街を中心に新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、18人の感染を確認したと発表した。記者会見した吉村洋文知事は「北区を中心としたエリアで感染が広がっている」と危機感を示し、夜間営業で接客を伴う飲食店などへの外出自粛を改めて要請した。
府に派遣されている厚生労働省の研究班が、府内で感染経路が不明だった人の行動を分析して判明した。
府によると、18人のうち10人は、北区のショーパブとナイトクラブの2店舗にそれぞれ客や従業員として出入りしていた。このほか、クラブの客と別の場所で食事を共にした知人1人や、北区の繁華街で飲食した人の周辺でも感染が相次いで確認されており、府はこの一帯でクラスターが発生したとみている。
府は2店舗の店名を明らかにしていない。クラブには公表を拒否され、ショーパブは交渉中だという。深夜営業の飲食店を中心に店側が公表に難色を示すことで、実態調査に支障が出ている。
こうした状況を踏まえ、吉村知事は店名などの公表要請に協力した事業者について、経済的損失を補償する制度を府独自で検討する考えを示した。
https://mainichi.jp/articles/20200401/k00/00m/040/303000c