新型コロナ 重症者の数え方 8都府県で国と異なる基準で集計
新型コロナウイルスに感染した重症者について国の基準とは異なる集計を行っている自治体が、8つの都府県に上ることがNHKの取材でわかりました。
新型コロナウイルスの感染状況を判断する上で重要な指標とされる重症者の数え方が、地域によって差が生じていることが浮き彫りとなり、今後、集計の在り方をめぐって議論となりそうです。
新型コロナウイルスに感染し重症となった人の集計について、厚生労働省は、ことし4月、全国の都道府県などに通知を出し、集中治療室(ICU)などに入っているかや、人工呼吸器や、「ECMO」と呼ばれる人工心肺装置が必要な状態となっているかの、いずれかに当てはまる人を報告するよう求めました。
NHKが各地の放送局を通じて都道府県などに重症者の集計方法を聞いたところ、8つの都府県で国の基準とは異なる方法で集計していることがわかりました。
このうち、静岡県、滋賀県、京都府、高知県、福岡県の5つの府県では、集中治療室に入っているだけでは重症者に数えず、人工呼吸器か「ECMO」を使っている人などを重症者として報告しています。
その理由については、集中治療室に入っている患者が必ずしも重症とは限らないことなどをあげています。
東京都も集中治療室の患者すべてが必ずしも重症ではないなどとして人工呼吸器か「ECMO」を使っている人のみを集計していましたが、今後はこれに加えて国の基準でも集計し、報告することにしています。
このほか、茨城県と和歌山県も国の基準と異なる集計を行い、公表していますが、これ以外に国の基準に沿った集計も行い報告しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200820/k10012576001000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_004