https://mainichi.jp/articles/20201212/ddl/k11/040/108000c
公費で不要な訪問看護 所沢市、難病でない高齢者に /埼玉
国指定の難病だとして1年あまり公費で訪問看護を受けていた所沢市内の高齢者施設の入所者が、5月に難病ではなかったと分かり、市が訪問看護を中止していたことが11日判明した。市は不適切な対応がなかったか確認している。市議会本会議の一般質問で市が明かした。
市によると、訪問看護は施設側の申し出を受けて2019年4月に始めた。本来は入所者が指定難病医療受給者証を取得して国が医療費を助成するが、入所者は受給者証がなく、生活保護受給者だったことから、市は応急措置として生活保護制度に基づく公費負担の形で訪問看護を始めた。
しかし、施設側が入所者の受給者証取得手続きを取らなかったため、市が20年3〜5月、入所者に医療機関で検査を受けさせたところ、難病ではないことが判明。5月22日に訪問看護を中止した。
市議会で費用の返還を求めるか問われた瀬能幸則・福祉部長は「不正が確認されたら、しかるべき対応をする」と述べるにとどめた。