スポーツウエルネス吹矢協会(本部・東京)がこのほど開いた通信記録会方式の全国大会で、「愛媛やまじ風支部」(四国中央市寒川町)に所属する三島南中学校3年の佐々木唯穂さん(15)と、寒川小学校5年の高橋長来君(11)が一般6メートルクラスとジュニア5メートルクラスでそれぞれ日本一に輝いた。
大会は「新春『お家(支部)de吹矢』全国テレ競技会」。2020年度、新型コロナウイルスの影響で協会が東京で開く予定だった大会がすべて中止となり、代替事業として開催した。
競技会は1月17〜30日に全国の支部でそれぞれ実施し、的までの距離などが異なる8クラスに7〜92歳の計1815人が参加した。本部が記録を集計し、順位を決めた。
やまじ風支部の競技会は1月23日に公式審判員立ち会いの下、開催した。2月10日に結果発表があり、佐々木さん、高橋君が優勝したほか、ジュニア5メートルクラスの進藤夢月さん(13)=三島南中1年=と、ジュニア4メートルクラスの今冨凱斗君(11)=寒川小5年=がそれぞれ3位を獲得した。
全国大会で選手が普段通りの力を発揮できるよう宮崎邦宏支部長は一計を案じていた。
支部では2、3カ月に1度、仲間内で「お菓子争奪戦」を開く。クラスは問わず獲得点数が高い人から好きなものをもらえるルールだ。今回の競技会でも支部が独自に「お菓子争奪戦」を実施。選手が盛り上がる仕組みをつくった。
初の公式戦で頂点に立った高橋君は「チョコレートを目指して頑張った。大きな大会と感じず、集中できた」。進藤さんと今冨君も「いつも通り楽しく吹けた」と声を弾ませた。
佐々木さんは138点をマークし、3年連続で日本一のタイトルを手にした。ライバルが視界に入らず「いつもより落ち着いて吹けた」と振り返りつつも、全国大会は競技を通じて仲間ができるとし「コロナ禍が早く終わって普通の大会に参加したい」と思いを語った。
吹き矢の全国大会で入賞した(左から)今冨君、高橋君、佐々木さん、進藤さん
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202103290073