https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220128/k10013455491000.html
欧米各国 アフガニスタン支援拡大表明 人権侵害など改善求める
欧米各国はアフガニスタンのイスラム主義勢力タリバンの暫定政権との会談を受けて声明を発表し、アフガニスタンで深刻化する人道危機に対処するため支援の拡大を表明する一方で、女性の権利などが侵害されているとして、タリバンに対して強く改善を求めました。
北欧のノルウェーでは、今月24日から2日間にわたり、アメリカやイギリスなどの代表と、復権以降初めてヨーロッパを訪れたアフガニスタンのタリバン暫定政権のムッタキ外相代行らが、アフガニスタンで深刻化する人道危機への対応を話し合いました。
欧米各国は27日共同声明を発表し、この中でアフガニスタンで市民生活が崩壊するのを防ぎ、経済の再生に向けて支援を拡大することを表明しました。
一方で、女性に対して就労や行動の制限が課されているうえ、報復殺人などの人権侵害も増えていると指摘し、タリバンに対して強く改善を求めました。
さらに、日本の中学と高校に当たる女子の中等教育が多くの地域で再開されていないことにも懸念を示し、再開に向けた対応を求めています。
声明はまた、今回の会談がタリバンの暫定政権を正式に承認するものではないとも言及しています。
アフガニスタンで人道危機が深刻化し人口の半数以上に当たる2400万人が食糧難などに陥る中、欧米各国としては、支援を拡大しながら、タリバンには引き続き人権状況の改善を求めるという、難しい対応を迫られています。
