自宅で就寝中の娘にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた男性被告の差し戻し後の控訴審判決が18日、名古屋高裁であった。
杉山慎治裁判長は、娘の証言の信用性に疑いが残るとして無罪を言い渡した差し戻し審の津地裁判決を支持し、検察側控訴を棄却した。
検察側は、被告がわいせつ行為に及んだことは娘の証言から明らかで、地裁判決には事実誤認があるなどと主張したが、杉山裁判長は「事実認定に不合理な点はない」と退けた。
男性被告は2019年8月、当時14歳の娘に就寝中にわいせつな行為をしたとして、同年10月に逮捕、起訴された。
津地裁四日市支部は20年11月、懲役3年6月の実刑判決を言い渡したが、名古屋高裁は21年3月に一審判決を破棄し、津地裁に差し戻した。
同地裁は22年5月、無罪を言い渡した。
去年の差し戻し審の記事
https://www.jiji.com/sp/article?k=2022051101185&g=soc わいせつで起訴の男性無罪 差し戻し審、「被害証言に疑問」―津地裁
2022年05月11日20時45分
自宅で就寝中の娘にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた男性の差し戻し審判決が11日、津地裁であった。
四宮知彦裁判長は娘の証言の信用性に疑いが残るとして、無罪(求刑懲役4年6月)を言い渡した。
四宮裁判長は、娘が被害を受けた時の証言が変遷しているとし、「犯行を行ったと断定するには合理的な疑いが残る」とした。
男性は2019年8月、当時14歳の娘の就寝中にわいせつな行為をしたとして、同年10月に逮捕、起訴された。
津地裁四日市支部は20年11月、懲役3年6月の実刑判決を言い渡したが、名古屋高裁が21年3月に一審判決を破棄し、津地裁に差し戻していた。