両首脳による対面での会談は去年9月以来で、習主席のロシア訪問はロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、初めてです。
今回の訪問について、中国外務省の報道官はロシアと関係を強化する姿勢を示すとともに「中国は、ウクライナ危機の問題について客観的かつ公正な立場を堅持し和平交渉を促すために建設的な役割を果たす」と述べています。
中国は先月、ロシアとウクライナに対話と停戦を呼びかける文書を発表していて、習主席はプーチン大統領に中国の立場を直接伝えるものとみられます。
一方、アメリカなどは中国がロシアに軍事支援を行うことに懸念を強めています。
全人代=全国人民代表大会を経て共産党と国のトップとしていずれも異例の3期目に入った習主席が、対立するアメリカをにらんでロシアとの関係を強めながら、ウクライナ情勢についてどのような姿勢を打ち出すのかが焦点です。
◆専門家「中国は和平交渉で積極的な役割果たす可能性ある」
プーチン政権に近い、ロシアの政府系シンクタンク「ロシア国際問題評議会」のアンドレイ・コルトゥノフ会長はNHKのインタビューに対し
「今回の習主席の訪問は、3期目が決まった後の最初の外国訪問であり、ロシアにとって重要だ。もともと中国は重要なパートナーだが、ウクライナ情勢などで、この動きが加速している」と述べました。