
ケネディ暗殺、陰謀論には触れず事件に巻き込まれた人々を描写 「パークランド」(2013年) 「ジャッキー」(2017年)
近年のジョン・F・ケネディ暗殺映画といえば「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」(2013年)だろうが、同作品には陰謀めいた話は一切出てこない。
事件が起きた瞬間を、偶然8ミリカメラで撮影していたザプルーダー氏を筆頭に、大統領が運び込まれた病院の医師、看護師、そしてシークレットサービスや逮捕された容疑者家族の群像劇である。
本作は、歴史的大事件に遭遇した人々がどのような思いを抱いたかを克明に描写したものだから、暗殺の政治的背景はもちろん、容疑者であるリー・ハーベイ・オズワルドの犯行動機にも、まったくと言ってよいほど興味を示していない。
では、なぜこのような犯行の背後関係にまったく触れない作品が生まれたのだろうか。
映画「JFK」の大ヒット後の機密文書公開をはじめ、さまざまな調査や暗殺の瞬間を撮影した複数の8ミリ映像の再検証によって、それまでグラシノール(小高い丘)などにいたとされる複数の狙撃者の存在が否定されたのが大きく影響している。
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