イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザで、自らの日常生活をインスタグラムなどのSNSで投稿し続けていたパレスチナ人インフルエンサーの若者が、イスラエル軍の空爆で犠牲になった。AP通信が30日、報じた。
APによると、亡くなったのは登録者数20万人を超える、メド・ハリミーさん(19)。家族と避難しているガザ南部でのテント生活をインスタグラムなどで投稿していた。
ハリミーさんは26日、Wi-Fiがつながるテントに向かい、インスタグラムに「ついに再開した」と投稿した。その後、テント近くで爆発があり、ハリミーさんは頭から流血。救急車で搬送されたが、数時間後に死亡したという。イスラエル軍から、この空爆に関しての声明などは出ていない。
ハリミーさんは、ガザ南部マワシに両親や兄妹と避難した後、アカウントを開設した。「実際にテントでの生活がどんな感じなんだろうと思っている人は、私の一日の過ごし方を見てください」とし、テント生活を投稿しはじめた。飲み水を求めて長蛇の列に並ぶ様子や、バケツでシャワーを浴びる様子などを投稿し、ガザでの生活をフォロワーに伝え続けた。
ハリミーさんのフォロワーは20万人を超え、200万回以上再生された投稿もあった。(藤原伸雄)