インド洋に浮かぶ北センチネル島。ここに暮らすセンチネル族は、
もはや世界にどれほど残っているか分からない“文明未接触”の民族だ。
外部との交流を拒否しており、交渉しようとすれば弓矢で応戦し、近づく漁民も殺害してしまうという。
地元政府は外部の接近を禁止じており、実体は謎のベールに包まれている。
ミステリアスな「世界最後の秘境」
〈外界から隔絶「旧石器時代の面影残す」〉
北センチネル島は、ベンガル湾にあるインド連邦直轄領アンダマン・ニコバル諸島に属している。
諸島の南西部に位置しており、ほとんどが密林で、あたりをサンゴ礁に囲まれた約60平方キロの島だ。
「ここに住むセンチネル族は文明からの接触を拒絶している。
多くのことが現代においてもいまだ分かっていない」と話すのは、アンダマン・ニコバル諸島政府関係者だ。
関係者によると、センチネル族は狩猟や釣りで食料を確保しており、おもに野生のブタなどを狩っているという。
当然電気もないため、火をおこして自給自足の生活を過ごしているとみられる。
沿岸の浅い海域を移動するためにカヌーを使うが、オールは使っておらず、長い棒で海底を押して操作する。
男女ともに衣服を着用していない。「生活としては石器時代の面影を残しているといえるだろう」と地元政府関係者は話す。
文字を有するのかも定かではなく、かつて言語を聞いた近隣の島民は理解できなかったという。宗教もあるのか不明だ。
〈近づく漁民を殺害、強い警戒心〉
特筆されるのは、その警戒心の強さだ。
外部からの接触を徹底的に拒んでおり、あらゆる調査に弓矢や石で応じている。
2000年代に入っても周辺の島から近づいた漁民を殺害。嵐で座礁した船の乗員を殺したこともあるという。
「部族が外部に敵対的行動に出る可能性があるため、
(近くを通る)漁民たちに島を避けるように定期的に注意喚起している」(地元関係者)。
インド側は1960年代以降、たびたび北センチネル島に接触を試みて、
食料などを贈り物として島に運んだが無視され続けた。
91年に初めて行政当局の連絡チームのプレゼントを受け取ったものの反応はなく、警戒はいまだ解けないままだ。
地元政府によると、センチネル族は2001年の時点で、人口39人とされているが、正確な数字は分かっておらず、
400人という説もある。04年のスマトラ島沖地震に伴う大津波で、部族の生存が危ぶまれたが、
その後、調査に向かったヘリコプターに弓矢を放つ姿が撮影され、無事が確認された。
続きはソースで
画像:
産経ニュース
http://www.sankei.com/premium/news/180125/prm1801250005-n2.html